骨粗しょう症 トピックス 【 Vol.2】

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上手にカルシウムを摂って骨元気を目指そう(2)

〜カルシウム摂取はチーズやヨーグルトなどの乳製品でも

2017年1月12日

少量でも多くのカルシウムと栄養が摂れるチーズ

チーズは牛や羊などの乳を固めたものですが、100gのプロセスチーズを作るには、その10倍もの原料乳が必要とされます。長期間発酵・熟成させることで、たんぱく質がアミノ酸に分解され、ミネラルはイオン化されて、栄養分が体内に吸収されやすい状態になります。カルシウム吸収率が高く、少量食べるだけで栄養素を効率よく摂取できるのがチーズの大きな魅力です。

反面、チーズは高カロリーで肥満につながるというイメージを持たれがちですが、チーズに多く含まれるビタミンB2には、脂肪の燃焼をスムーズにしてくれる働きがあります。また、ビタミンAが豊富で、免疫力を高めて病気を予防したり、粘膜や肌に潤いを与えてくれます。
さらに、お酒好きの人にとってはうれしいことに、チーズに含まれるメチオニンというアミノ酸が、肝臓の働きを助けてアルコールの分解を促してくれます。その作用は、二日酔いの薬に使われるほどで、飲む前に少しチーズを食べておくと二日酔い予防になります。
チーズは牛乳と同じで完全栄養食品です。消化が良く、食欲がないときや食が細くなってきた高齢者にも勧められます。


整腸作用と免疫力アップで健康長寿につながるヨーグルト

食後のデザートや、おやつとしておなじみのヨーグルトは、牛乳に乳酸菌を加えて発酵させて作られます。カルシウムやたんぱく質などが豊富に含まれており、骨を丈夫にする作用は牛乳と変わりません。

ヨーグルトを食べると、生きた乳酸菌が腸まで届いて腸の中で増殖します。腸内で善玉菌の乳酸菌が増えることで悪玉菌が減り、腸内環境を整えてくれるので、便秘解消などの効果が期待できます。その他、免疫力を高めて花粉症などのアレルギー症状を緩和させたり、病原菌やウイルスなどの有害なものの侵入・増殖を防ぐ作用もあります。
100年近くも前に「ヨーグルトをよく食べるブルガリアの人には長寿が多い」と、生物学者が発表しているほど、ヨーグルトの健康特性は世界で認められているのです。

牛乳を飲むとお腹がゴロゴロする乳糖不耐症の人にも、ヨーグルトは強い味方です。乳糖不耐症は、お腹の中で乳糖を分解するラクターゼという酵素の働きが弱いと起こりますが、ヨーグルトは乳糖が分解されているので、食べても乳糖不耐症は起こりません。むしろ下痢を改善するので、牛乳が苦手な人がお腹の心配をすることなく食べることができます。
このように牛乳だけでなく、チーズ、ヨーグルトなどの乳製品は、健康が気になる人の強い味方。骨を強くするためにも、毎日の食事に意識的に取り入れていきましょう。