ビスフォスフォネート製剤は骨量を増やし骨折を防ぐ薬
骨粗しょう症の治療薬には、骨を壊す働きを抑える骨吸収抑制薬と、新しい骨をつくる骨形成促進薬とがあります。骨粗しょう症の治療を始める方の第一選択薬は、骨吸収抑制薬のビスフォスフォネート製剤ですが、この薬にはさまざまな種類があります。
今回の第19回コラムと次の20コラムの2回にわたって、このビスフォスフォネート製剤の種類や、服用時のコツについて紹介していきましょう。
私たちの体の中では、破骨細胞によって古い骨が壊される「骨吸収」と、骨芽細胞によって新しい骨がつくられる「骨形成」が常に行われ、成人では1年間におよそ20〜30%ほどの骨が入れ替わっているとされます。これを「リモデリング」といいますが、加齢や女性の閉経などの理由によってリモデリングのバランスが崩れると、骨形成が骨吸収の速度に追いつかなくなり、骨量が減って骨がもろくなってしまいます。(→骨粗しょう症の原因)
ビスフォスフォネート製剤は、この破骨細胞の働きを抑えて骨からカルシウムが引き出されるのを防ぎ、骨量を増加させ、骨折を予防する薬なのです。
ビスフォスフォネート製剤にはさまざまな種類がある
骨粗しょう症の治療薬として多く使われるビスフォスフォネート製剤ですが、服用の際には留意しなければならない点があります。
ビスフォスフォネート製剤は、水以外の飲み物や食べ物が胃の中にあると、十分体に吸収されません。そのため、起床後すぐの空腹時にコップ1杯の水で服用し、その後の食事までは30〜60分間空ける必要があります。また、口の中や食道に付着するとその部分を刺激し、炎症やただれを起こしてしまう危険性があるため、その30〜60分間は横にならないようにします。

薬の種類ごとの特徴と使い分け
とはいえ、ビスフォスフォネート製剤を服用する人のなかには、体を起こしたままでいることが難しい人や、仕事や生活リズムなどの関係で、毎日の服用が難しい人もいるかもしれません。近年、そうした問題を解決してくれるさまざまな剤形(薬の形態)、服用間隔のビスホスネート製剤が使用されるようになりました。
まず、剤形では錠剤タイプに加えて、ゼリータイプ、点滴タイプ、静脈注射タイプなどがあります。服用間隔も1日1回から1週間に1回、4週間(1か月)1回、1年に1回のものが登場しています。
骨粗しょう症を治療することになった場合、どの剤形・服用間隔を選ぶかは、体や生活の状況に合わせて医師と相談するようにしてください。
